端正な造形美が際立つ平屋のコートハウス

UHR-HOUSE, 門一級建築士事務所 門一級建築士事務所 Modern houses Concrete
Loading admin actions …

昨今平屋の住宅が注目を浴びていますが、その形態や様式は実に様々ですよね。野山や集落が点在する沖縄の長閑な場所に建ち、その端正な造形美が周辺環境にコントラストをもたらすこちらの住まい、大変モダンな佇まいですが地域の伝統的な要素を取り入れたり自然に寄り添うようなライフスタイルが実現できるプランを採用しています。設計を手がけたのは地元で活躍する門一級建築士事務所。沖縄の真っ青な空に映える白亜の平屋のコートハウス、さっそく見てみましょう。

ずれによって生まれる表情のある外観

南側の道路に面して設けた開口のない大壁で庭を囲うことでプライベートな外空間を形成し、閉鎖的な印象を与えますが、将来的には道に沿って植栽が施されるので、時とともに白壁を演出する植物の移ろいが街路に対しても親しみやすい雰囲気をもたらしてくれるでしょう。箱型の建物のボリュームを控えめにずらしたり高さに差異を与えることによって変化のある表情を作っています。

和モダンな門扉

アクセントとして木製門扉を採用。格子模様が内外の光を通し気配を伝えることで、柔らかに両方の世界を繋いでいますね。隣は畑でしょうか、その白亜の佇まいが四方から眺められる開放的な近隣環境に恵まれた立地です。

プライベート感いっぱいの庭空間

南側に配置した庭を見てみましょう。奥に見える門扉から直接庭にもアクセスできる優れた動線計画は是非参考にしたいですね。右手が前述の道路に面して設置したプライバシーを確保してくれる大壁。このミニマルな壁のおかげで建物南側の開口を大きく設けることができました。太陽の光や風を十分に取り込み、外部からの視線や騒音など気にせず、開放的な暮らしが可能な理想的なプランですね。

中間領域をもつ住宅

平屋ならではのすっきりとしたボリュームが、空や庭を介して自然と調和する安定した佇まいを醸し出しています。全面に開口が設けられたテラスは軒を深くした雨端(アマハジ)という沖縄独特の軒下空間として機能し、突然の雨や強烈な日射しからも守ってくれます。また来客の接待など交流の場としても利用される公私が混ざり合うこの中間的領域は、沖縄の伝統建築の特徴であり、そういった要素を現代建築にも取り入れています。

地元の材料を積極的に取り入れる

玄関三和土には琉球石灰岩を使用しています。モダンなデザインの住宅ですが、昔ながらのローカルな材料とうまく調和し、木製のミニマルな下駄箱と共に柔らかな印象のエントランスを作り上げています。

廊下の使い方

東西に抜ける廊下は籠りやすい熱を逃がすための通路でもあります。気持ちの良い風の通り道にもなりますね。その一部に家族皆で使える長い机を設置し、家事や勉強、様々な作業に利用できる多目的なスペースとして有効に利用しています。

庭と繋がるLDK

家族みんなが集まる場をひとつの空間にまとめた間取りは、動線的にも無駄がなく、広々と使えますよね。天井に設置した間接照明はデザイン性ももちろん雰囲気のある演出効果が期待できるので是非お勧めしたいアイデアです。開口部を全開すればご覧の通り内部空間が雨端を介して庭空間と一体化。抽象的な造形美が際立つモダンな家ですが、地域固有の手法を取り入れ、さりげなく伝統を継承し、自然を感じながら家族がゆったり暮らせる住空間に仕上がっています。

和室の配置を考える

光の演出によってしっとりと落ち着いた雰囲気が漂うこちらの和室は障子を開けることでLDK空間と一体化し、さらに玄関からも直接アクセスできるので、急な来客の接待にも使える機能的な居室です。琉球畳や暖かみのある木の造作家具がモダンで洗練された印象を醸し出していますね。

庭からアクセスできる機能的な水廻り空間

洗面室と浴室をゆるく仕切った一体感のあるミニマルな水廻り空間です。浴室は全開できるガラス戸を設置。湿気対策のほか、泥だらけになって帰宅した子どもたちが直接庭を通って浴室にアクセスできるように考えられた設計は是非参考にしたいですね。

【平屋については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 平屋の魅力まとめ6選 

※ 平屋と2階建て、どちらを選ぶ? 

▶homifyで建築家を探してみませんか?無料で使える募集ページで理想の建築家を見つけましょう!◀  

※  建築家の募集ができる無料相談ページ


Need help with your home project?
Get in touch!

Highlights from our magazine