脇役から主役へ!ユニークな階段10選

Nami Sasaki Nami Sasaki
Schody Wspornikowe Szklane SW-02, KAISER Schody Sp. z o.o. KAISER Schody Sp. z o.o. Stairs
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設計において階段は、兎にも角にも端へ端へと追いやられがち。目立たない所でひっそりと、下手をすれば光の届かない暗い階段室が設けられることもあります。でも、よく考えてみてください。階段は1階と2階をつなぐただのツールに過ぎないのでしょうか?1日のうちに何度も行ったり来たりを繰り返す場所だからこそ、特に丁寧にデザインしてあげる必要があるのではないでしょうか。今回は、そんなユニークなデザインで、隅っこでうずくまっていた脇役から、いつも生活の中心にある主役へと躍り出た階段をご紹介します。地味な階段は、もう卒業しましょう!

空を駆けて

まず初めにご紹介するのは、ロシアの建築家Very’Woodの手がけた、こちらのスチール製の階段。有機的な曲線を描く装飾が、無機的なスチールという素材と相反していて、面白いですね。この階段は壁に接していないため、外に向かって張り出した窓からよく見える景色をより楽しむことが出来ます。その圧倒的な浮遊感は、高い所が苦手な人なら足がすくんでしまうほどかもしれませんね。敷地の特性、素材の特性、デザインの特性、これら全てを融合した、究極の階段の姿です。

一筆書きでユニークに

こちらはドイツのlifestyle-treppen.deが手がけた、ユニークな形が特徴の階段。踏み板や蹴上がいっしょくたになって、一筆書きで描かれたかのような、シンプルなラインが美しいですね。上から見ると、今度はまるで2階の床がほどけて1階の床へと通じているかのような、全く違った表情を見せます。シンプルなデザインながら、2つの表情が楽しめる、アイディア作品です。

タイルを壁いっぱいに

こちらはメキシコの建築家HPONCE ARQUITECTOSの手がけた、目にも鮮やかな階段。大きめのタイルが敷き詰められた壁面が爽快ですよね。あくまでタイルが主役となるように、踏み板の脇は白く塗られ、階段自体も装飾のないシンプルなものが取り付けられました。お家のアイコンとして活躍すること間違い無しの、カラフルで楽しい空間です。

メビウス風階段

こちらは東京を中心に活躍する、株式会社岡部克哉建築設計事務所の手がけた住宅の階段。踏み板の側面が青緑色に塗られ、反対側も見通せるそのデザインは、どことなくメビウスの帯を彷彿とさせます。大きな開口から差し込む光の関係もあるのでしょう。真っ黒を選ばなかったのも、より個性的になって思白い効果が生まれました。シンプルながらユニークなアイコンとして機能する、お洒落な階段です。

自然なつくり

こちらはElia Falaschi Photographerの手がけた、なんともアーティスティックな階段。横から見るとまるで自然の樹木のような、不思議な形をしていますが、実は上から見ると踏み板は、ただの正方形を構成しているのにすぎないのです。それなのにこのようなオリジナリティ溢れるデザインを可能としたのは、他でもない柱のおかげでしょう。柱の自然なカーブに合うよう、一枚一枚丁寧にはめ込まれた踏み板に、職人さんの技を感じます。

家族の真ん中で

およそ40坪の敷地に建てられた、決して大きいとは言えない住宅のこちらの大階段。幅はなんと270cmの大迫力です。165cmを9段で駆け上がるという「家の中に丘を造る」イメージで設定されたこの段の一部は、二段おきに奥行きが深くなっていて、本棚やギャラリースペースとしても大活躍。階段に腰かければ、下の土間を挟んで置かれたベンチに座る人とも、目線を合わせて会話も楽しめます。まさに生活の中心にある、家族で使う階段です。

招く階段

こちらは仙台を中心に活躍するIshimori Architectsの手がけた階段。リビングと2階をつなぐこの階段は、吹き抜けを生かし、少し弧を描くようにスペースをとって設置されました。ドア側に軽くふったことで、2階に人を招き入れるかのような表情がつきました。家の真ん中に柱とともにシンボリックな階段がある風景は、明快で心地よいものですね。

階段ラグ×飾り棚

Loft conversion and house remodelling in Wimbledon, TOTUS TOTUS Modern corridor, hallway & stairs

こちらはイギリスの建築会社TOTUSの手がけたリフォームで、新たに生まれた階段です。白を基調にすっきりとまとめられた空間に、落ち着いた色の階段ラグがよく合っています。薄めの色を使う時には、ぼやけてしまわないよう、濃い色のエッジがついたものをチョイスするのが正解。脇の小物を飾るスペースも素敵ですよね。ゲストの目にもさりげなく止まり、家族の歴史を感じてもらうことが出来ます。階段ラグと飾り棚という、ぜひ自分の家にも取り入れたい要素を2つも併せ持った、ハイブリッド型の階段です。

光の導くその先に

光る踏み板が近未来的な、こちらの階段。ポーランドのKAISER Schody Sp. z o.o.が手がけました。青や緑にも色と変えるこちらの階段は、ゲストの関心を引くこと間違い無し。特に夜、照明を落とすと、踏み板だけが宙に浮かんでいるように見え、その美しさを一段と発揮するでしょう。住んでいる者にとっては、夜中に起きた時にも足元灯がいらず、安全に階下に降りられるという利点もありますね。

階段にメッセージをのせて

さて、今まで実にユニークな階段の数々を見てきましたが、いかがでしたか?我が家の階段もオシャレに変身したい!と思った方に、朗報です。こちらはドイツのデザイナーMonkimiaが手がけた、階段のための「タトゥー」。お洒落な字体で書かれたメッセージが、階段を上るたびに心に響きます。色もサイズも自由にカスタマイズオーダーすることが出来ます。これさえあれば、簡単に個性的な階段が手に入りますね。

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