和モダンハウスBest 5

Aya F. Aya F.
ビフォーアフターで放送された和モダンリノベーション/重くて遠い家, 森村厚建築設計事務所 森村厚建築設計事務所 Asian style living room Wood Wood effect
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和モダンのスタイルは、近年の住宅事情の変化に伴い、いろいろな形で取り入れられています。新築のモダンな家に和のテイストを取り入れるプロセスで、伝統的なカラーを強く取り入れてみたり、逆にモダンさを強く押し出してみたりということはよく見られますし、逆に古民家再生にあたり、新しさを取り入れた重厚な和モダンのスタイルもあるようです。今回は和モダンハウスBest 5 と題して、和モダンのいろんなバリエーションの可能性について探ります。

格子と左右非対称のアンビバレントな和モダンハウス

最初にご紹介する和モダンハウスは、神戸の建築家・株式会社seki.designの手による須磨の家です。木の格子が美しいファサードは、一見純和風を思わせますが、よく見ると格子の角度を変化させることで楽しさや趣を付加しています。屋根の形状も、斜めに張り出すというモダンなデザインになっていますが、軒に杉板を張ることで格子と呼応する伝統とモダンとが不思議な調和を感じさせてくれています。奇抜すぎず伝統的すぎない形は、長く楽しめそうですね。

Photo: A. Fukuzawa

コンクリートと和の意匠を大胆に取り入れる

モダンなデザインの家でも、和室を一室は欲しいと希望される方も多いといいます。そうした場合、どういった形で取り入れるかは悩みどころ。例えばこちらのお宅の和室は、コンクリートの壁面に縁が淡い色で抑えた畳が、伝統的な四畳半の形で敷き詰められています。真塗りの床の間に、月を思わせるような四半円の意匠が大胆に盛り込まれていて、純和風と和モダンとがパワフルにぶつかり合っているようです。でも、全体的には不思議なバランスが取れているように見えるのは、隣り合う空間のインテリアゆえ、でしょうか?

築50年の家を和モダンに

近年、IターンやUターンのような地方への移住が注目されていることもあり、古い家をリノベーションして使用することも増えているようです。こちらのお宅は、築50年の木造平屋住宅を改装したもの。現代のライフスタイルに合うように、土間スペースを上手にダイニングスペースとして活用したり、広々と感じさせるために、梁を出してワンルームのような開放的な空間を作り出したりといった工夫がされています。漆喰などの和の素材が活用されているため、昔の日本家屋っぽさを持たせつつも暮らしやすそうな造りを実現していますね。

新築でも和の要素を取り入れて

モダンな新築住宅でも、伝統的な和空間を楽しみたい、そんな願いを実現しているのがこちらの囲炉裏空間です。リビングの一角をモダンな障子で区切り、床に火をくべられるように炉を切ってあります。床材はリビングからフラットに続くフローリングですが、座りやすさを考えられた少し高さのある円座が配置されており、寒い日に火にあたりながら、家族や友人たちと熱燗などをちびりちびりと楽しみたい気持ちになれそうですね。

Photo: NACASA & Partners

古い梁の構造美を楽しむ古民家再生

古い家は、よい木材を使っているため、土台や構造などのゆがみを調節するだけでも、さらに長く住み続けられる家になるといいます。こちらのお宅は、なんと築150年。床材を明るい色合のものに張り替え、低かった天井を取り払って梁をむき出しにすることで、吹き抜け空間を作り出して、明るく開放的なリビングに再生されています。経年変化による重厚な設えと調度品が、新たに手が加えられた明るい木目とやさしいコントラストをなして、これからさらに100年先まで使い込まれていくであろう様子が目に浮かぶようです。

和の空間については、こちらの記事でも紹介しています。

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