建築工法の種類と住まい

A.Imamura A.Imamura
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一戸建て住宅の際に悩む建築工法のアレコレ。皆さんは異なる工法についてどれくらいご存知ですか?戸建の家を建てるときに役立つ基礎知識です。今回は、日本の住宅で主流となる6種類の建築工法種類とその住まいをご紹介していきます。

日本的な家づくりの木造建築工法

木造建築工法は、日本の伝統的な家づくりと言えます。柱や梁が上からの荷重を支え、斜めの軸は地震や風などの横からの力に抵抗します。日本の季節風土に見合った建築工法です。こちらはHAN環境・建築設計事務所が手がける「板倉の家」。第7回真の日本のすまい提案競技において、林野庁長官賞受賞を受賞した板倉造りの住まいです。伝統的な木構造による耐震性の高い正形でシンプルなプランと無垢の木と土壁による自然な湿度調整が魅力的です。

クレジット: 撮影:吉田誠

北米に輸入住宅に多い2×4建築工法

2×4建築工法は、2インチ×4インチという角材を箱を作るように建てます。北米を中心に普及したこの箱型は、耐火性や気密性、断熱性の高さに優れており、また冷暖房に使用するエネルギーを節約できる点が魅力と言えます。職人の技術や経験に左右されない工法であるため、品質の安定化と工事の短期化が可能で、費用を抑えたい人にとってはメリットになります。

鉄筋コンクリート

鉄筋コンクリートは、鉄筋を組み合板でつくられた型枠にコンクリートを流し込む建築工法です。、断熱と遮音に優れており、特にラーメン構造と呼ばれる種類は、間取りの自由度が高く、耐火性、耐久性に優れていると言われます。大きな開口部のあるリビングルームや、モダンなコンクリート素材を活かしたインテリアが好きな人にはおススメです。

コンクリートの素材を活かした住まいはこちらの記事でも紹介しています。「コンクリートの雰囲気を楽しむ!モダンなコンクリートを活かした5軒の住まい!

鉄骨造

鉄骨構造は、軽量鉄骨と重量鉄骨に分けられ、重量鉄骨が一般的にはビルの建設などに、軽量鉄骨が一般の住宅に用いられることが多いです。初期段階で構造計算が必須となるので、震災時を設定した揺れに強い設計で建設され、耐震性や安全性に優れた丈夫な家を建てることができます。また、構造のための間仕切り壁を設置する必要がなく、一般住宅でも大空間を作ったり、大きな開放口などを作ることが可能で、より自由度の高い住まい設計が可能です。

プレハブ

プレハブ工法は、建築物の一部やまたは全ての部材をあらかじめ工場で製作し、建築現場で建物として組み立てる建築工法です。工場での品質管理のもとで部材を生産するため、品質が一定で、高い精度を確保でき、また建築工期が短期で済むため初期費用がかなり抑えられるというメリットがあります。移動性の高いスモールハウスなどもその一つと言えます。

ログハウス

ログハウスは丸太を組んでいきます。断熱性能自体は高くありませんが、木材の蓄熱効果を利用してゆっくりと建物が温まり、一度暖まると冷めにくいという蓄熱性に優れています。以前は山小屋のイメージが強かったログハウスですが、法規制の緩和や耐火認定の取得などにより、住宅地に建つことも増えました。数ある工法の中でも自然に近く、再生可能な資源でつくる住まいは生産時の消費エネルギーも非常に少なく、人にも環境にも優しい住まいと言えるでしょう。

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