繋がりが生み出す心地良さ「T-House」

Kiohde Hayai Kiohde Hayai
しもえもりのいえ, 伊藤瑞貴建築設計事務所 伊藤瑞貴建築設計事務所 Scandinavian style living room
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家と言えば、住むための場所であり、生活を送る場所となります。そんな家に求めるものは何でしょうか。家族と過ごすための場所と答える人がいるでしょう。そしてリラックスして過ごす場所と答える人もいるかもしれません。今回紹介したいのは「繋がる」場所として建てられた家。伊藤瑞貴建築設計事務所が手がけた家「T-House」では、繋がりによって素晴らしい生活が送れるようになっています。

シンプルな家

今回、家が建てられたのは福井県の郊外地域。そこは団地の一角で、周りには多くの住宅が建ち並んでいます。そんな場所に建つ本住宅の外観はとてもシンプル。木造2階建ての家は箱型になっており、1階にはテラス、2階にはベランダが見えます。それ以外には装飾など見られず、とても簡素な印象を与えるでしょう。このような家は夫婦と子供2人の家族4人のために建てられました。

自然との繋がり

家の中に広がるのは暖かな空間。柱、梁、床といった家の構造部分から、扉やキッチンの棚など家具やインテリアにも多くの木が使われており、室内の大部分は茶色に彩られています。そのため、ここで感じられるのは自然を感じさせる素材感。また南側に大きく開かれた窓も自然を意識させてくれます。それが果たすのは光と風の取り入れ。室内は明るく風通しが良くなっています。このような自然との繋がりは、ここでの心地良い生活を可能にしているのです。

家族との繋がり

暖かな空間が広がる家で存在感を持つのはリビングルーム。それはキッチンやダイニングルームと一緒になった広い空間となっています。そんな空間の一部は2階と繋がる吹き抜けとなっており、圧倒的な開放感を感じさせます。またリビングルームと吹き抜けは、家の全ての部屋と接しているため、家族の姿が見えなくとも、その気配を感じさせてくれます。ここでは簡単に家族の繋がりを意識することができるでしょう。

地域との繋がり

本住宅で忘れていけないのは「地域との繋がり」。ウッドデッキが屋外部分にあり、それは窓を境にしてリビングルームに隣接している。窓を開ければ、そこは縁側のような家の外と内側を繋ぐ中間的な空間となります。そして近所付き合いの場所として機能することになるでしょう。クライアントは、このような場所やリビングルーム、そして2階のフリースペースでヨガ教室を行うことを検討してそうです。そのため家は内側に閉じこもることなく、地域と繋がる開かれた空間となっているのです。

繋がりが可能にする心地良い生活

「T-House」で考えられているのは3つの繋がり。「自然との繋がり」、「家族との繋がり」、そして「地域との繋がり」。こうした繋がりが生み出すものは、ここでの生活に大きな効果をもたらします。暖かな雰囲気、家族の一体感、そして地域コミュニティーの創出。こうした繋がりを生み出す家では、他では得られないような心地良い生活を生み出してくれるに違いありません。

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