畦から組子まで。おしゃれな家づくりにも取り入れたい建具用語をご紹介!

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
昭和モダンの木造住宅, モリモトアトリエ / morimoto atelier モリモトアトリエ / morimoto atelier Modern style bedroom Solid Wood Multicolored
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畦や無双窓など、建具やその部位には様々な細かい名前が付けられています。中には普段なかなか聞かないような知らないものもあるはずです。そこで今回は、畦や網代など、おしゃれな家づくりにも是非取り入れたい建具用語を紹介していきたいと思います。知らなければ、デザインに取り入れることもできませんので、まずは色々な用語を知っていきましょう!

畦(あぜ)とは、敷居や鴨居の溝と溝の間にあたる部分のことを指します。また、その部分が凸の形でもあることから、「島」という言われ方もします。この畦の幅と溝の幅が障子や襖、地袋や天袋で異なってきます。障子などの木製の建具では、四七(ししち)の寸法で、畦が4分(12mm)、溝が7分(21mm)になります。ふすまのでは、三七(さんしち)の寸法で、畦が3分(9mm)、溝が7分(21mm)になります。

写真:モリモトアトリエ

樋端

樋端(ひばた)とは、敷居や鴨居の溝の外側にあたる端の部分を指します。和室側の樋端のことを特に内樋端(うちひばた)、その反対側を外樋端(そとひばた)と言います。また、先程の畦のことを中樋端(なかひばた)という言い方もします。こちらの家山真建築研究室が手掛けた住まいでは、障子戸の鴨居にアルミの型材を用いることで、非常に細いスリット状の溝にして、とてもシンプルなディテールをつくり出しています。

無目

無目(むめ)とは、先程の鴨居や敷居などのような部材に溝などがない材のことを言います。障子やふすまではなく、開き戸などの建具が取り付けられる場合などには鴨居や敷居に溝が必要なくなるため、その部分は無目になります。また、異なる床材がぶつかる部分にも無目の化粧材は使われることがあり、2つの異なる床材のつながりをうまく納めてくれます。また、そうした部材の厚さが薄いものを見切りと言います。

無双窓

無双窓(むそうまど)とは、ルーバーのような形で板材を縦方向にその板の幅の間隔をあけて並べられたものを内側と外側に2つ取り付け、その一方を固定し、もう一方を左右にスライド可能とすることで開け閉めができる窓のことになります。通風・換気を主な目的として用いられることが多く、こちらのように地窓と合わせて無双窓を取り入れることで、風の通り道を住まいに生み出してくれるとともに、和の雰囲気作りにもぴったりの窓となります。

網代

網代(あじろ)とは、杉や竹、さわらなどの薄い材を使って、様々なかたちで組んだもののことを言います。様々な場所に使われ、天井に使用されれば網代天井と言い、垣に使用されれば網代垣と言い、戸に使用されれば網代戸と言います。組み方で異なる模様になることから、市松組や亀甲組、矢羽根模様などその組み方にも色々な名前が付けられています。

組子

組子(くみこ)とは、釘を用いずに細い木だけで組まれたもの、あるいはその細木のことを言います。伝統的な日本の住宅では、障子や欄間など様々な場面で用いられてきました。この組子によって、デザイン面はもちろん、機能性にも違いが出てきます。そうした障子の種類については、「雪見障子から額入り障子まで!障子の種類とその特徴」も参考にしてみて下さい。

写真:中村写真工房

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