現在、空き部屋や老朽化した建物がどんどん増えているニュースを目にする機会が増えています。建設ラッシュによってたくさんの住宅やマンション、ビルが建ちましたが、当時愛された建物も時代が変わるにつれライフスタイルと合わなくなってしまいます。リノベーションは、そこにある空間を生かしながら新たな空間へ生まれ変わらせることで再び建物の価値を生み出すことが可能です。今回ご紹介するのは、時代がひと巡りした印象だった住宅をATELIER ENSEMBLEがアンティークモダンな空間へリノベーションした住宅です。
リノベーション前のキッチンは、幅や収納スペースはあるものの、現在のライフスタイルとは合わない部分もありました。全体が白なのでちょっと物足りない印象です。
キッチンは新しいものへ入れ替えをし、ブラックとステンレスがモダンな空間へと生まれ変わりました。高い位置で届きにくかった吊り戸棚を撤去し、圧迫感が消えより広々と感じるように。キッチンのみ独立したスペースになっているため、以外と置き場所に困りがちなゴミ箱や一時的に置きたいものが収められるシンク下スペースは重宝します。壁面も一部キッチンと合わせたブラックカラーを採用し、統一感のある雰囲気に仕上がっています。
キッチンへの出入り口となる開口部は、アンティークな雰囲気のオリジナル建具があります。スライドができる仕組みのため、来客や普段見せたくないときは閉じ、使用しているときには空けておくことができます。この扉があることでワンルームの中にアンティークモダンな雰囲気がプラスされています。
リノベーション前はリビングの隣に畳の和室が続く、ひと昔前に好まれた間取りです。隣り合う半分が開口、半分が壁となっており、ちょっと中途半端な使い勝手です。
中途半端な印象だった壁は取り払われ、和室を洋室にすることで全体をワンルームとして広く使えるように生まれ変わりました。キッチンへの入口と同じデザインのスライドドアがこちらでも採用され、ゆるく仕切りながらワンルームとしても、半独立したスペースとしても使うことができます。スライドドアはアンティークモダンなデザインに透過性があるため、光を遮断することなくワンルーム全体に明るい光をもたらします。
元和室だった部屋は、リノベーションによって洋室になり、一面はアクセントウォールが採用されています。グレーとホワイトで構成された柄のある風景は、パーテーションのスライドドアと重なることでアンティークモダンなインテリアが生まれるきっかけにもなっています。カラーやアクセントウォールは、インテリアを印象付ける大切な役割を担います。
スペースがあると、収納を増やしたくなりますが、閉じた収納は管理の煩雑さや圧迫感をもたらす原因にもなります。結局外に収納用品を増やし、どんどん狭いスペースを作ってしまう場所でした。
大きな洗面台を撤去し、まるでホテルのようなすっきりとしたモダンな洗面台を造作しました。カウンターの下部はオープンな空間とし、もうかがんで扉を開けたり、扉の前の物をよけながら開閉するストレスもなくなりました。シンプルにすることで、出来上がった広々とした空間はすがすがしさを感じ、掃除の手間も減るため気持ちよく使うことができるようになります。必要であれば収納棚をカスタマイズしやすくなるので、ぐっとフレキシブルに使うことができるようになります。
リノベーションについては、こちらの記事でも紹介しています。
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