静かな自然の中に佇む、素材と光が生きる和モダンな家

K.Matsunaga K.Matsunaga
月見草の家, Schri Kakinuma Schri Kakinuma Eclectic style houses
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自然と人間は密接な関係にあり、古代から進化の過程でそのリズムは私たちの体に深く刻まれています。太陽による1日のサイクルや、素材、光と影の効果は現在においても心身の健康に影響しています。1日の多くを過ごす家では、より自然に関わるものに触れることができるほど、心地よく健やかに暮らしていけるでしょう。技術の進化した現代では、「よく似た」素材であったり、眩しいほどに明るい照明などが開発されてきましたが、無意識に影響を受けている体のためには上手に取り入れていくことが見えない暮らしの豊かさにつながります。今回ご紹介するのは、SCHRI KAKINUMAが手がけた、自然素材と光の陰影が生きる和モダンの平屋です。

水平感の生きる平屋の外観

外壁は木材を基調とし、ナチュラルなブラウンカラーで仕上げられています。独特なラスティックな風合いと、外部のこれからの成長が楽しみな樹木の環境で、よりこの家の素朴な魅力を引き出されました。周囲を山や森の近い平野に佇む姿は、どこかほっとする温かさを感じます。炎を予感させる煙突や、明かり窓など、ストーリー性を感じさせる外観です。

導かれるようなアプローチ

外壁の色よりも赤みがかった、存在感のある木製のドアはこの家へ導かれるように佇んでいます。少し奥まった印象がより神秘的な雰囲気を感じさせる仕掛けがあるようです。周囲にはグリーンを配置し、淡い色でグラデーションのある石をあしらったアプローチと自然素材を積極的に採用し、時を重ねて得る変化の美しさが期待できます。いい味わいが出てくる頃には、周囲の緑もより成長し、さらに雰囲気のある環境となるでしょう。

影の生きるリビング

室内は、平屋を生かした高い天井に構造材が見えるような仕上げがされています。ダークブラウンの落ち着いた色で整えられた内装は、外部の光との対比が映え、とても落ち着く空間です。あえて落とされた照明は、間接照明の夕焼けのようなオレンジ色や、薪ストーブの炎の存在感をより引き立てる効果があります。壁や天井の仕上げも、白ではなく濃いブラウンやベージュでまとめられ、まるでレストランのような上質さを盛り上げます。

照明が生きる和モダンな寝室

太陽が昇って沈むような自然のサイクルは、人間の体内リズムにも大きな影響を与えています。活動を休ませる場である寝室の明かりは、陽が沈む前や夜の入りのような明るさにすることで、より快眠できる環境が整えられると言われています。テレビやスマートフォンなど現代の生活は、明かりの他に目に入る光が増え、体を疲れさせる原因にもなりました。ゆったりとした間接照明の明かりは、よりリラックスした眠りを提供できる環境へと導いてくれるようです。

和の心を忘れない和室

広間である和室には、現在はなかなか見られない落とし掛けや床など、和の意匠が誂えられています。和モダンの和室が増えているこの頃では、縁なしの畳の部屋もスタンダードになってきていますが、縁があり、い草の香りがする和室はファンも多く、まだまだ根強い人気があります。全ての意匠に意味がある、という和室の構成は、意匠のみならず歴史や、床などを使い続けていくことで得られる暮らしの豊かさは他の洋室にはない魅力があるでしょう。

【和モダンについては、こちらの記事でも紹介しています】

※ 和モダンな住まいにする6つの方法

※ 和風モダンの魅力

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